酔古堂剣掃 / 集醒・神仙は忠孝の上より起る
豪傑向簡淡中求,神仙從忠孝上起。
新字:豪傑向簡淡中求,神仙従忠孝上起。
書き下し
豪傑は簡淡の中に向ひて求め、神仙は忠孝の上より起る。
現代語訳
豪傑は、飾り気のない淡泊さの中にこそ求めるべきものです。神仙は、忠と孝の上から生まれるものです。
解説
偉さや尊さの根を、意外なところに見いだした対句です。豪傑といえば派手な功業を思い浮かべがちですが、著者は簡素で淡泊な暮らしぶりの中にこそ本物がいると言います。神仙もまた、山にこもって不思議な術を修めた人ではなく、主君への忠や親への孝という日々の務めを尽くすところから生まれると説きます。晋の葛洪の『抱朴子』にも、仙道を求める者は忠孝を根本とせよという趣旨の言葉があります。特別な場所や特別な才能を探すより、目の前の簡素な暮らしと身近な人への誠実さを大切にすることが、大きな人物への道だという教えです。
この章句が説くこと
忠孝簡素豪傑修身淡泊
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