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酔古堂剣掃 / 集醒・一毫も意を著くれば便ち桎梏

榮利造化,特以戲人,一毫著意,便屬桎梏。

新字:栄利造化,特以戯人,一毫著意,便属桎梏。

書き下し

榮利の造化は、特に以て人に戲るるのみ、一毫も意を著くれば、便ち桎梏に屬す。

現代語訳

栄誉や利益という天の造化の働きは、ただ人をからかっているだけです。ほんのわずかでもそれに心をとめれば、たちまち手かせ足かせにつながれてしまいます。

解説

栄達や利益は天が人をからかうための戯れにすぎないと、醒めた目で見た一則です。造化は天地が万物を生み出し変化させる働き、つまり運命のことです。栄利が手に入るかどうかは、天の気まぐれで決まるようなもので、人の努力とは関係なく与えられたり奪われたりします。それに一毫、つまり髪の毛一本ほどでも心を寄せると、桎梏、つまり手かせ足かせをはめられたように自由を失うというのです。出世や収入が悪いというのではなく、それに心をとらわれることの危うさを説いています。昇進や評価に一喜一憂しているとき、それが天の戯れにすぎないと思えば、少し肩の力が抜けるのではないでしょうか。

この章句が説くこと

名利執着天命自由達観

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