酔古堂剣掃 / 集醒・胸中の荊棘を剖き去る
剖去胸中荊棘,以以便人我往來,是天下第一快活世界。
新字:剖去胸中荊棘,以以便人我往来,是天下第一快活世界。
書き下し
胸中の荊棘を剖き去り、以て人我の往來に便ならしむ、是れ天下第一の快活の世界なり。
現代語訳
胸の中のいばらを切り払って、人と自分とが行き来しやすいようにすること、これこそ天下第一の愉快な世界です。
解説
心の中のとげを取り除くことが、最高の楽しさにつながると説く一則です。荊棘はいばらのことで、ここでは胸の中にある警戒心、偏見、恨み、意地といった、人を寄せつけないとげを指します。それを切り払えば、人と自分との間の道が開け、心が自由に行き来できるようになります。そうした境地こそ、天下第一の快活な世界だというのです。人間関係の悩みの多くは、相手の問題ではなく、自分の胸の中のとげが原因であることがあります。とげがあれば、人は近づけず、自分も人に近づけません。誰かとの関係がぎくしゃくしているとき、まず自分の胸の中にどんないばらがあるのかを見つめてみたいものです。
この章句が説くこと
寛容交友心境快活修身
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