酔古堂剣掃 / 集醒・先に淡く後に濃きは交友の道
先淡後濃,先疏後親,先遠後近,交友道也。
書き下し
先に淡く後に濃く、先に疏く後に親しく、先に遠く後に近きは、友に交はるの道なり。
現代語訳
はじめは淡く後に濃く、はじめは疎く後に親しく、はじめは遠く後に近くなっていくのが、友と交わる道です。
解説
友情の深め方を、淡から濃へ、疎から親へ、遠から近へという三つの対で示した一則です。初めから濃く親しく近い付き合いは、勢いはあっても長続きしません。相手の人柄をよく知らないうちに深入りすると、後で思わぬ失望を味わうこともあります。反対に、はじめは少し距離をとって、時間をかけて相手を知り、徐々に親しくなっていく関係は、途中で壊れにくいものです。『荘子』の君子の交わりは淡きこと水の如しという言葉にも通じます。出会ってすぐに意気投合することもありますが、そのときも焦らず、ゆっくりと関係を育てるほうが、結果として長く深い付き合いになるのではないでしょうか。
この章句が説くこと
交友信頼淡交処世人情
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