論語 / 泰伯篇
子曰:民可使由之,不可使知之。
書き下し
子曰わく、民はこれに由らしむべし、これを知らしむべからず。
現代語訳
みなに全てを理解させることは難しい。まず信頼と方向性を示すこと。
解説
人々を、正しい道に従わせることはできても、その理由をすべて理解させることは難しい、という意味です。孔子はここで、物事の道理を説明し尽くすことの難しさを指摘しています。会社で言えば、新しい方針を打ち出す時、その背景にある事情や計算のすべてを一人ひとりに理解してもらうのは、時間的にも難しいものです。そうした時には、細かい説明を尽くすことよりも、まず信頼してもらい、方向性を信じてついてきてもらうことが大事な場面もあります。ただしこれは、説明を怠ってよいという意味ではありません。日頃から言葉を尽くし、誠実に向き合ってきたからこそ、いざという時「まずやってみよう」と信じてもらえるのです。家庭でも、子どもに全ての理由を説明しきれない場面はありますが、日頃の信頼関係がその橋渡しをしてくれます。
この章句が説くこと
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