酔古堂剣掃 / 集醒・多く兩句の書を讀み少なく一句を說く
多讀兩句書,少說一句話,讀得兩行書,說得幾句話。
新字:多読両句書,少説一句話,読得両行書,説得幾句話。
書き下し
多く兩句の書を讀み、少なく一句の話を說く。兩行の書を讀み得て、幾句の話を說き得。
現代語訳
本を二句多く読み、話を一句少なくしなさい。二行の書を読んではじめて、いくつかの言葉を語ることができるのです。
解説
読むことと話すことの釣り合いを、平易な言葉で述べた一則です。前半は、話すよりも読むことを多くせよという戒めです。後半は、読んだ分だけ語れることがあるのであって、読まずに語ることはできないという道理です。ここでの読書は、先人の知恵を受け取ることを広く指していると考えられます。口数の多い人ほど、実は中身が少ないことがあります。反対に、よく読み、よく学んだ人の言葉は、短くても重みがあります。会議や会話で話しすぎたと感じたとき、発言の前に十分な下調べや学びがあったかを振り返ってみるとよいでしょう。インプットを増やし、アウトプットは厳選するという姿勢に通じる言葉です。
この章句が説くこと
読書学問寡黙慎言修身
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