酔古堂剣掃 / 集醒・書畫の俗子の品題を受く
書畫受俗子品題,三生大劫;鼎彞與市人賞鑒,千古異冤。
新字:書画受俗子品題,三生大劫;鼎彞与市人賞鑒,千古異冤。
書き下し
書畫の俗子の品題を受くるは、三生の大劫なり。鼎彞の市人と賞鑒せらるるは、千古の異冤なり。
現代語訳
書や絵が俗な人に品定めされるのは、三度生まれ変わっても逃れられないほどの大災難です。鼎や彝(古代の青銅の祭器)が市井の商人と一緒に鑑賞されるのは、千古にわたる類のない冤罪です。
解説
風雅なものが、それを解さない人に扱われることへの嘆きを、大げさな言葉で述べた対句です。品題は品定めや題辞を書き込むこと、鼎彝は古代の祭祀に使った青銅器で、骨董の最高位とされるものです。三生の大劫は前世・今世・来世にわたる大災難、千古の異冤は永遠に晴れない無実の罪という意味です。作品を理解しない人が価値を語り、題辞を書き込んでしまうことは、作品にとって取り返しのつかない災難だというのです。やや皮肉めいた言い方ですが、ものの価値はそれを見る目があって初めて生きるという真実を突いています。自分が良いものに接するとき、その価値を受け止める目を養っているか、問い直したくなる言葉です。
この章句が説くこと
風雅鑑賞見識書画俗
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