孫子 / 用間篇
必索敵人之間來間我者,因而利之,導而舍之,故反間可得而用也。
新字:必索敵人之間来間我者,因而利之,導而舎之,故反間可得而用也。
書き下し
必ず敵人の間の来たりて我を間する者を索め、因りて之を利し、導きて之を舎く。故に反間得て用うべきなり。
現代語訳
必ず、こちらを探りに来ている敵の間者を見つけ出し、利益を与えて手なずけ、うまく導いて帰してやる。こうして二重間者として使うことができる。
解説
敵の間者を排除せず、逆に利用するという発想である。孫子は五種の間者のうち反間を最重要とした。理由は、敵の内部を知る者を敵側から得られるからである。組織においても、批判者や競合の関係者を遠ざけるのは簡単だが、そこから得られる情報は失われる。むしろ関係を保ち、こちらの見え方を知る窓として使うほうが得るものは大きい。もっとも、これは自分の側に確たる軸があってはじめて成り立つ。軸がなければ、逆にこちらが取り込まれる。