孫子 / 用間篇
凡軍之所欲擊,城之所欲攻,人之所欲殺,必先知其守將、左右、謁者、門者、舍人之姓名,令吾間必索知之。
新字:凡軍之所欲撃,城之所欲攻,人之所欲殺,必先知其守将、左右、謁者、門者、舎人之姓名,令吾間必索知之。
書き下し
凡そ軍の撃たんと欲する所、城の攻めんと欲する所、人の殺さんと欲する所は、必ず先ず其の守将・左右・謁者・門者・舎人の姓名を知り、吾が間をして必ず之を索め知らしむ。
現代語訳
攻撃したい軍、攻め落としたい城、討ち取りたい人物については、必ず先にその守将、側近、取次役、門番、雑務係の姓名まで調べ、味方の間者に必ず探り出させる。
解説
門番や雑務係の名前まで調べよ、という徹底ぶりが印象的である。組織を動かしているのは肩書きの上の人だけではない。誰が取次を握り、誰が出入りを見ているか——実際に情報が通る場所は、組織図の上には現れない。取引先を攻略しようとして決裁者だけを調べるのは、守将の名前しか知らないのと同じである。案件が止まる場所は、たいてい肩書きの低い人のところにある。名前を知ることは、敬意の問題であると同時に、実務の問題でもある。
この章句が説くこと
調査徹底人脈組織図実務
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