孫子 / 九地篇
所謂古之善用兵者,能使敵人前後不相及,衆寡不相恃,貴賤不相救,上下不相收,卒離而不集,兵合而不齊。
新字:所謂古之善用兵者,能使敵人前後不相及,衆寡不相恃,貴賤不相救,上下不相収,卒離而不集,兵合而不斉。
書き下し
所謂る古の善く兵を用うる者は、能く敵人をして前後相及ばず、衆寡相恃まず、貴賤相救わず、上下相収めず、卒離れて集まらず、兵合して斉わざらしむ。
現代語訳
昔の戦上手と言われる者は、敵の前軍と後軍が連絡できず、大部隊と小部隊が頼り合えず、上級者と下級者が助け合えず、上と下がまとまらず、兵が散って集まらず、集まっても足並みが揃わない状態にさせた。
解説
敵を倒すのではなく、敵を「つながらなくさせる」ことを勝ち方の中心に据えている点が重要である。六つの状態がすべて分断の言い換えになっている。組織が力を失うのは人数が減るからではなく、つながりが切れるからだという認識がここにある。裏を返せば、自分の組織を守るとは、前後・上下・大小のつながりを保つことに他ならない。人員や予算を増やすより、報告と連携の線が切れていないかを点検するほうが、実際には効くことが多い。
この章句が説くこと
分断連携組織つながり弱体化
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