孫子 / 九変篇
是故屈諸侯者以害,役諸侯者以業,趨諸侯者以利。
書き下し
是の故に諸侯を屈するには害を以てし、諸侯を役するには業を以てし、諸侯を趨らすには利を以てす。
現代語訳
諸侯を屈服させるには害を示し、諸侯を働かせるには仕事を与え、諸侯を走らせるには利益を示す。
解説
他者を動かす三つの手段を簡潔に並べている。害・業・利という順序が示唆的で、恐れさせるだけでは動かず、仕事を与えて関与させ、最後は利で走らせる。人を動かす場面で、多くの人は利だけ、あるいは害だけに頼る。しかし恐怖だけでは最低限しか動かず、報酬だけでは条件のよい相手に流れる。関与させる——役割を与えることが真ん中に置かれているのは、これが最も持続するからだろう。取引先との関係設計にもそのまま当てはまる。
この章句が説くこと
動機づけ害業利関与取引先交渉
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