修証義 / 第三章 受戒入位
此歸依佛法僧の功德、必ず感應道交するとき成就するなり。設ひ天上人間地獄鬼畜なりと雖も、感應道交すれば、必ず歸依し奉るなり。已に歸依し奉るが如きは、生生世世在在處處に增長し、必ず積功累德し、阿耨多羅三藐三菩提を成就するなり。知るべし三歸の功德、其れ最尊最上甚深不可思議なりといふこと、世尊已に證明しまします。衆生當に信受すべし。
新字:此帰依仏法僧の功徳、必ず感応道交するとき成就するなり。設ひ天上人間地獄鬼畜なりと雖も、感応道交すれば、必ず帰依し奉るなり。已に帰依し奉るが如きは、生生世世在在処処に增長し、必ず積功累徳し、阿耨多羅三藐三菩提を成就するなり。知るべし三帰の功徳、其れ最尊最上甚深不可思議なりといふこと、世尊已に証明しまします。衆生当に信受すべし。
書き下し
此帰依仏法僧の功徳、必ず感応道交するとき成就するなり。設ひ天上人間地獄鬼畜なりと雖も、感応道交すれば、必ず帰依し奉るなり。已に帰依し奉るが如きは、生生世世在在処処に增長し、必ず積功累徳し、阿耨多羅三藐三菩提を成就するなり。知るべし三帰の功徳、其れ最尊最上甚深不可思議なりといふこと、世尊已に証明しまします。衆生当に信受すべし。
現代語訳
この仏法僧に帰依する功徳は、必ず仏と衆生の心が通い合うときに成就するのである。たとえ天上界、人間界、地獄、餓鬼、畜生の世界にあっても、心が通い合えば必ず帰依することになる。すでに帰依したならば、生まれ変わるたびに、どこにあっても功徳が増し、必ず功を積み徳を重ねて、この上ない悟りを成就するのである。知っておくがよい。三帰の功徳は最も尊く、最も上で、甚だ深く、思い計ることができないということを、世尊はすでに証明しておられる。衆生はまさにこれを信じて受け取るべきである。
解説
感応道交とは、仏の働きかけと衆生の求める心とが通い合うことを言う。帰依は一方的に信じ込むことではなく、双方向の交流の中で成り立つ、という考えである。どの世界にあっても通い合えば帰依できる、という言い方には、境遇によって道が閉ざされることはないという励ましが込められている。人を育てる場面でも、教える側の熱意と学ぶ側の求める心がかみ合ったときに初めて伝わる、というのと同じ構図である。
この章句が説くこと
感応道交帰依功徳積功累徳信受交流
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