尚書 / 呂刑
獄貨非寶
新字:獄貨非宝
書き下し
獄貨は寶に非ず。
現代語訳
裁判で得た賄賂は、宝ではない。
解説
人を裁く立場にある者が賄賂を受け取って手にした利益は、真の意味での財産ではないという戒めである。これは裁きの場に限らず、不正な手段で得た評価や利得すべてに通じる。ずるをして手にしたものは、たとえ形として残っても、自分の中に確かな重みを持たない。何かを得るとき、その得方が誇れるものかどうかを、結果より先に問う姿勢が要る。
この章句が説くこと
不正賄賂公正
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史記 伍子胥列伝其の後四年、呉王将に北のかた斉を伐たんとす。越王句踐、子貢の謀を用ゐ、乃ち其の衆を率ゐて以て呉を助け、而して重宝を以て太宰嚭に献遺す。太宰嚭既に数々越の賂を受け、其の越を愛信すること殊に甚だしく、日夜呉王の為に言ふ。呉王、嚭の計を信用す。伍子胥諫めて曰く、「夫れ越は腹心の病なり、今其の浮辞詐偽を信じて斉を貪る。斉を破るは、譬へば猶ほ石田のごとし、用ゐる所無し。且つ盤庚の誥に曰く、『顛越不恭有らば、之を劓殄滅し、遺育無からしめ、種を茲の邑に易ふること無からしめよ』と。此れ商の興りし所以なり。願はくは王斉を釈てて越を先にせよ。若し然らずんば、後将に之を悔ゆるも及ぶ無からん」と。而るに呉王聴かず、子胥を斉に使はす。子胥行くに臨み、其の子に謂ひて曰く、「吾数々王を諫むれど、王用ゐず、吾今呉の亡ぶるを見る。汝、呉と倶に亡ぶるは、益無きなり」と。乃ち其の子を斉の鮑牧に属し、還りて呉に報ず。
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論語 為政篇人の行いを見て、その動機を観察し、心が安らぐところを見れば、その人の本性は隠せない。
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論語 憲問篇或るひと曰く、「徳を以て怨みに報ゆるは、何如」と。子曰く、「何を以てか徳に報いん。直を以て怨みに報い、徳を以て徳に報ゆ」と。
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尚書・說命中惟れ治乱は庶官に在り。官は私昵に及ぼさず、惟れ其の能のみ。爵は悪徳に及ぼす罔く、惟れ其の賢のみ。
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荀子・正名篇辞譲の節得たり、長少の理順えり。忌諱称せず、祅辞出でず。仁心を以て説き、学心を以て聴き、公心を以て辨ず。衆人の非誉に動かず、観る者の耳目を治めず、貴き者の権埶に賂わず、伝辟者の辞を利とせず。故に能く道に処りて弐ならず、咄せらるるも奪われず、利あるも流れず、公正を貴びて鄙争を賤しむ。是れ士君子の辨説なり。詩に曰く、「長夜漫たり、永く思うて騫てるかと、大古を慢らず、礼義に愆らざれば、何ぞ人の言を恤えんや」と。此れ之を謂うなり。
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二宮翁夜話・巻之三翁曰く、太古交際の道、互に信義を通ずるに心力を尽し四体(したい)を労(ろう)して交を結びしなり。如何となれば金銀貨幣(かへい)少きが故なり。後世金銀の通用盛んに成りて、交際の上音信贈答(おんしんぞうとう)皆金銀を用ゐるより、通信自在にして便利極れり。是より賄賂(わいろ)と云ふ事起り、礼を行ふといひ信を通ずるといひ、終に賄賂に陥り、是が為に曲直(きょくちょく)明ならず法度(はっと)正からず、信義廃(すた)れて賄賂盛んに行はれ、百事賄賂にあらざれば弁ぜざるに至る。予始めて桜町に至る、彼の地の奸民(かんみん)争ふて我に賄賂す、予塵芥(じんかい)だも受けず。是より善悪邪正判然として、信義貞実(ていじつ)の者初めて顕(あらわ)れたり。尤も恐るべきは此賄賂なり。卿等(けいら)誓(ちか)ひて此物に汚(けが)さるゝ事なかれ。