尚書 / 旅獒
不寶遠物,則遠人格;所寶惟賢,則邇人安
新字:不宝遠物,則遠人格;所宝惟賢,則邇人安
書き下し
遠物を宝とせざれば、則ち遠人格る。宝とする所は惟れ賢なれば、則ち邇人安んず。
現代語訳
遠方から来た珍しい物を宝としなければ、遠方の人々もこちらに集まってくる。ただ賢者だけを宝とするならば、身近な人々も安んじて過ごすことができる。
解説
遠方から届く珍しい品を宝物として求めなければ、かえって遠くの人々も心を寄せて集まってくるようになり、ただ賢い人を宝として大切にすれば、身近な人々も安心して過ごせるという教えである。何を「宝」とみなすかによって、自分の周りに集まる人や、周囲との関係のあり方までもが変わってくる。目に見える物や肩書きよりも、人そのものを大切にする姿勢を問う句である。なお、本篇は東晋期に伝わった古文尚書に属し、後世の編纂とみる説が有力である。
この章句が説くこと
遠物所宝惟賢人を貴ぶ