尚書 / 洪範
一曰正直,二曰剛克,三曰柔克
書き下し
一に曰く正直、二に曰く剛克、三に曰く柔克。
現代語訳
第一は正直であること、第二は剛さで対処すること、第三は柔らかさで対処すること、この三つである。
解説
物事にはまっすぐ正直に向き合うべき場面もあれば、強い態度で押し通すべき場面、柔らかく受け止めるべき場面もあるという、対応の使い分けを説いた句である。同じやり方をどんな相手にも当てはめようとすると、うまくいかないことが多い。目の前の状況や相手の性質を見極め、正直さと強さと柔らかさを持ち分ける知恵が求められている。

人生を、一行の式にしてみた。
志×積×時×憤÷(1+執)+命。古典から導いた式『人生の方程式』と、二十四の悩みに古典が答える『人生の教科書』(PDF)、師導の全機能1か月がセットで700円です。
本の中身を見るこの章句が説くこと
三徳剛克柔克使い分け
関連する章句
-
尚書・洪範平康なるは正直、彊にして友ならざるは剛もて克ち、燮(やはら)ぎて友なるは柔もて克つ。沈潜なるは剛もて克ち、高明なるは柔もて克つ。惟れ辟(きみ)のみ福を作し、惟れ辟のみ威を作し、惟れ辟のみ玉食す。臣は福を作し、威を作し、玉食すること有る無し。臣の福を作し、威を作し、玉食すること有らば、其れ而(なんぢ)の家に害あり、而の国に凶あらん。人用て側頗僻し、民用て僭忒(せんとく)せん。」「七、稽疑。卜筮の人を択び建立し、乃ち卜筮を命ず、曰く雨、曰く霽、曰く圛(えき)、曰く雺(ぼう)、曰く克、曰く貞、曰く悔。凡そ七。卜は五、占は二を用ひ、衍忒す。時の人を立てて卜筮を作さしめ、三人占へば、則ち二人の言に従ふ。
-
尚書・舜典直(なお)くして溫(おん)、寬(ひろ)くして栗(りつ)、剛(ごう)にして虐(しいた)ぐる無く、簡(かん)にして傲(おご)る無し。
-
尚書・咸有一德徳は惟れ一なれば、動くとして吉ならざる罔く、徳二三なれば、動くとして凶ならざる罔し。
-
三略・上略軍讖に曰く、柔は能く剛を制し、弱は能く強を制す、と。柔は徳なり。剛は賊なり。弱は人の助くる所、強は怨の攻むる所なり。柔に設くる所有り、剛に施す所有り、弱に用うる所有り、強に加うる所有り。此の四者を兼ねて、其の宜しきを制す。
-
尚書・洪範偏る無く党する無ければ、王道は蕩蕩たり。党する無く偏る無ければ、王道は平平たり。反く無く側つ無ければ、王道は正直なり。
-
三略・上略軍讖に曰く、能く柔に能く剛なれば、其の国は弥いよ光り、能く弱に能く強なれば、其の国は弥いよ彰る。純柔純弱なれば、其の国は必ず削られ、純剛純強なれば、其の国は必ず亡ぶ、と。