尚書 / 說命上
若金,用汝作礪;若濟巨川,用汝作舟楫;若歲大旱,用汝作霖雨
新字:若金,用汝作礪;若済巨川,用汝作舟楫;若歳大旱,用汝作霖雨
書き下し
金の若くんば、汝を用いて礪と作さん。巨川を済らんとせば、汝を用いて舟楫と作さん。歳大いに旱せば、汝を用いて霖雨と作さん。
現代語訳
もし私が刀剣のような金属であるなら、あなたを砥石として使おう。もし大河を渡ろうとするなら、あなたを舟や櫂として使おう。もし年に大干ばつがあれば、あなたを恵みの長雨として使おう。
解説
これは殷の高宗が名臣・傅説を迎えて語った言葉とされ、自分に足りないものを補ってくれる存在として相手を頼りにする姿勢が表れている。刃を研ぐ砥石、川を渡る舟、日照りを癒す雨。いずれも自分一人ではどうにもならない場面で力を貸してくれる存在の比喩である。誰かに助けを求めるとき、その人の力をどう位置づけ、どれほど率直に頼りにできるかが、関係の深さを決めることを教えてくれる。なお、本篇は東晋期に伝わった古文尚書に属し、後世の編纂とみる説が有力である。

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