尚書 / 太甲下
弗慮胡獲,弗為胡成
書き下し
慮らずんば胡ぞ獲、為さずんば胡ぞ成らん。
現代語訳
深く考えなければ何を得られようか、実際に行動しなければ何を成し遂げられようか。
解説
望む結果を得たいなら、まず考え抜くこと、そして実際に手を動かすことの両方が欠かせない。願うだけで考えを深めなければ的外れな努力になり、考えるだけで行動に移さなければ何も形にならない。日々の仕事や勉強でも、思案と実行の両輪がそろって初めて成果につながる。この短い問いかけは、今取り組んでいることが十分に考えられ、かつ実際に手をつけられているかを振り返らせてくれる。なお、本篇は東晋期に伝わった古文尚書に属し、後世の編纂とみる説が有力である。
この章句が説くこと
熟慮実行成果
関連する章句
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『塩鉄論』非鞅篇大夫曰く、之を言うは難きに非ず、之を行うは難しと為す。故に賢者は實に處りて功を效す、亦た徒だ空文を陳ぶるのみに非ざるなり。昔商君は開塞の術に明らかにして、當世の權を假り、秦の為に利を致し業を成す、是を以て戰えば勝ち攻むれば取り、近きを幷せ遠きを滅ぼし、燕・趙に乘じ、齊・楚を陵ぎ、諸侯は衽を斂め、西面して風に向かう。其の後、蒙恬は胡を征し、地を斥くこと千里、之を踰えて河北にす、朽を壞し腐を折るが若し。何ぞや。商君の遺謀、備飭素より修まればなり。故に舉げて利有り、動きて功有り。夫れ畜積籌策は、國家の強き所以なり。故に弛廢して之を民に歸するは、未だ巨計を睹て大道を涉るにあらざるなり。
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論語・子罕篇子曰く、之に語げて惰らざる者は、其れ回なるか。
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論語・公冶長篇子路聞くこと有りて、未だ之を行うこと能わざれば、唯だ聞くこと有らんことを恐る。
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『正法眼蔵随聞記』巻三作すことの難きにはあらず、能くすることの難きなり、出離得道の行は人ごとに心にかけたるには似たれとも、能くする人まれなればなり、生死事大なり、無常迅速なり、心を緩くすることなかれ、世を捨ては実とに世を捨つべきなり、仮名はいかにてもありなんとおぼゆるなり、
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尚書・說命中之を知るの艱きに非ず、之を行うの惟れ艱し。
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司馬法・嚴位陳(じん)することの難きに非ず、人をして陳す可からしむることの難きなり。人をして陳す可からしむることの難きに非ず、人をして用う可からしむることの難きなり。知ることの難きに非ず、行うことの難きなり。