尚書 / 仲虺之誥
德懋懋官,功懋懋賞
新字:徳懋懋官,功懋懋賞
書き下し
徳懋(つと)むれば官を懋(すす)め、功懋むれば賞を懋む。
現代語訳
徳を高めることに励む者には官職を与えて励まし、功績を上げることに励む者には褒賞を与えて励ます。
解説
人を報いる基準を、徳を積む努力と功績を上げる努力とで使い分けるという句である。地位や役割にふさわしい人物かどうかを見るときは日頃の徳を、目に見える成果を評価するときは功を、というように物差しを変えるべきだという発想は今も通じる。すべてを一つの評価軸で測ろうとすると、地道に人格を磨いてきた人か、派手な成果を出した人かのどちらかを見落としてしまう。何をどう評価し、何で報いるかという設計そのものが、人の努力の方向を決めていく。なお、本篇は東晋期に伝わった古文尚書に属し、後世の編纂とみる説が有力である。

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