尚書 / 皐陶謨
天聰明,自我民聰明;天明畏,自我民明威
書き下し
天の聡明なるは、我が民より聡明にす。天の明畏なるは、我が民より明威にす。
現代語訳
天の聞き見る力は、我々民衆の聞き見る力によって働く。天が明らかに是非を示し畏れを下すのも、我々民衆が明らかに是非を示し畏れを表すことによる。
解説
天は人知を超えた存在として畏れられてきたが、この句は天の意志が実は民の声そのものだと説く。為政者は天意を独占的に代弁できず、民が何を喜び何を恐れるかを見つめることでしか天意を知り得ない。これは職場や地域でも同じで、上に立つ者の判断の正しさは、結局のところ周囲の人々の実感からしか測れない。自分の考えを絶対視する前に、身近な人の声に耳を傾ける姿勢が問われている。
この章句が説くこと
天聴民意為政