尚書 / 大禹謨
稽于眾,舍己從人
新字:稽于眾,舎己従人
書き下し
眾(しゅう)に稽(かんが)え、己を舍(す)てて人に從(したが)う。
現代語訳
多くの人々の意見に照らして考え、自分の考えに固執することなく、他人の優れた意見に従う。
解説
一人の判断に頼らず広く衆知に照らして考え、たとえそれが自分の考えと違っていても、より優れた意見であれば自分を捨てて従うという柔軟さを説く。自分の意見を通すことにこだわると、視野は狭まり間違いにも気づきにくくなる。反対に、他人の意見に耳を傾け、正しいと思えば潔く自分の考えを引っ込められる人は、結果として最も良い判断にたどり着きやすい。自分が正しいという確信ほど、一度疑ってみる価値がある。なお、本篇は東晋期に伝わった古文尚書に属し、後世の編纂とみる説が有力である。
この章句が説くこと
稽于衆舎己従人衆知