尚書 / 大禹謨
刑期于無刑
書き下し
刑は刑無きを期す。
現代語訳
刑罰を用いる目的は、いずれ刑罰そのものが必要なくなることを目指すところにある。
解説
罰を科すこと自体が目的ではなく、罰を通じて人々が自ら正しく振る舞うようになり、やがて罰そのものが要らなくなる状態を目指すのだという、規律の本義を説く一節である。誰かを叱ったり注意したりする場面でも、その場を懲らしめて終わらせるのではなく、次第にその働きかけ自体が必要なくなることを目標に据えると、関わり方の質が変わってくる。罰は最終目的ではなく、より良い状態へ導くための一時的な手段にすぎない。なお、本篇は東晋期に伝わった古文尚書に属し、後世の編纂とみる説が有力である。
この章句が説くこと
刑期無刑規律の本義懲戒