尚書 / 大禹謨
德惟善政,政在養民
新字:徳惟善政,政在養民
書き下し
徳は惟(こ)れ善政、政は民を養うに在り。
現代語訳
徳とは善い政治を行うことにほかならず、政治とは民を養うことにこそその本質がある。
解説
徳という抽象的な概念を、善い政治という具体的な行為に、そして政治をさらに民を養うという最も基本的な役割に結びつけて定義する一節である。立派な理念や言葉を掲げることよりも、目の前の人々の暮らしを実際に支え養うことができているかどうかが本質であるという発想は、仕事や役割全般にも通じる。肩書きや理念の立派さではなく、自分の行動が誰かの日々の生活や仕事を実際に支えているかを、繰り返し問い直したい。なお、本篇は東晋期に伝わった古文尚書に属し、後世の編纂とみる説が有力である。
この章句が説くこと
善政養民徳の定義