新序 / 節士第七
魯宣公者,魯文公之弟也,文公薨,文公之子子赤立,為魯侯。宣公殺子赤而奪之國,立為魯侯。公子肹者,宣公之同母弟也,宣公殺子赤而肹非之,宣公與之禄,則曰:「我足矣!何以兄之食為哉?」織屨而食,終身不食宣公之食,其仁恩厚矣,其守節固矣,故春秋美而貴之。
新字:魯宣公者,魯文公之弟也,文公薨,文公之子子赤立,為魯侯。宣公殺子赤而奪之国,立為魯侯。公子肹者,宣公之同母弟也,宣公殺子赤而肹非之,宣公与之禄,則曰:「我足矣!何以兄之食為哉?」織屨而食,終身不食宣公之食,其仁恩厚矣,其守節固矣,故春秋美而貴之。
書き下し
魯の宣公なる者は、魯の文公の弟なり。文公薨じ、文公の子子赤立ちて、魯侯と爲る。宣公子赤を殺して之が國を奪い、立ちて魯侯と爲る。公子肹なる者は、宣公の同母弟なり。宣公子赤を殺して肹之を非とす。宣公之に祿を與うれば、則ち曰く、我足れり。何ぞ兄の食を以て爲さんや、と。屨を織りて食らい、身を終うるまで宣公の食を食らわず。其の仁恩厚し。其の節を守ること固し。故に春秋美として之を貴ぶ。
現代語訳
魯の宣公という人は、魯の文公の弟である。文公が没し、文公の子の子赤が立って魯侯となった。宣公は子赤を殺してその国を奪い、立って魯侯となった。公子肹という人は、宣公の同じ母から生まれた弟である。宣公が子赤を殺したのを、肹は非とした。宣公が禄を与えようとすると、こう言った。「私は足りている。どうして兄の食べ物をあてにしようか」。靴を織って食べ、生涯宣公の食べ物を食べなかった。その仁の心は厚い。その節を守ることは固い。だから『春秋』は美として、これを貴んだ。
解説
百二十三字の短い章です。兄が甥を殺して位を奪いました。弟は告発も亡命もしていません。しただけのことは一つ、禄を受け取らないことでした。私は足りている。どうして兄の食べ物をあてにしようか。そして生活の手立てを自分で用意します。靴を織って食べ、生涯宣公の食べ物を食べなかった。言葉で非難する代わりに、生涯にわたって一度も受け取らないという形で示し続けました。
この章句が説くこと
宣公子赤を殺して之が国を奪い立ちて魯侯と為る宣公子赤を殺して肹之を非とす我足れり何ぞ兄の食を以て為さんや屨を織りて食らい身を終うるまで宣公の食を食らわず拒絶節
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