宋名臣言行録 / 前集巻六・陳堯佐
公居官不妄進取為太常丞者十三年不遷為起居郎者七年不遷自議錢塘堤為丁謂所絀後丁益用事専威福故人子弟以公乆于外多勉以進取公曰唯乆然後見吾守如是十五年今天子即位謂敗公乃見召用
新字:公居官不妄進取為太常丞者十三年不遷為起居郎者七年不遷自議銭塘堤為丁謂所絀後丁益用事専威福故人子弟以公乆于外多勉以進取公曰唯乆然後見吾守如是十五年今天子即位謂敗公乃見召用
書き下し
公、官に居りて妄りに進取せず。太常丞と為ること十三年、遷らず。起居郎と為ること七年、遷らず。錢塘の堤を議せしより、丁謂の絀くる所と為る。後、丁益々事を用い、威福を専らにす。故人の子弟、公の外に乆しきを以て、多く勉むるに進取を以てす。公曰く、唯だ乆しくして然る後に吾が守を見ると。是くの如きこと十五年。今の天子即位し、謂敗る。公乃ち召用せらる。
現代語訳
公は官にあって、みだりに昇進を求めなかった。太常丞であること十三年、昇進しなかった。起居郎であること七年、昇進しなかった。銭塘の堤について議論して以来、丁謂に退けられていた。後に丁謂はますます事を専らにし、賞罰をほしいままにした。旧知の人の子弟たちは、公が長く地方にいるのを見て、しきりに昇進を求めるよう勧めた。公は言った。「長い時間がたって、はじめて私の守るところが見えるのだ」。そういう状態が十五年続いた。いまの天子が即位し、丁謂が失脚した。公はそこで召し出されて用いられた。
解説
十三年と七年、昇進しなかった人の条です。理由は本人の落ち度ではなく、権臣に退けられていたからでした。勧められたときの答えが一行です。**長い時間がたって、はじめて私の守るところが見えるのだ。**動かないことが、そのまま主張になっている。十五年続きました。そして丁謂が失脚したときに、召し出されています。待つ側の記録として、期間が具体的なのが効きます。
この章句が説くこと
太常丞と為ること十三年遷らず起居郎と為ること七年遷らず唯だ乆しくして然る後に吾が守を見る是くの如きこと十五年今の天子即位し謂敗る忍耐昇進節
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