新序 / 雜事第五
管仲傅齊公子糾,鮑叔傅公子小白,齊公孫無知殺襄公,公子糾奔魯,小白奔莒。齊人誅無知迎公子糾於魯,公子糾與小白争入,管仲射小白,中其帶鈎小白佯死,遂先入,是為齊桓公。公子糾死,管仲奔魯,桓公立國定,使人迎管仲於魯,遂立以為仲父,委國而聽之,九合諸侯,一匡天下,為五伯長。
新字:管仲傅斉公子糾,鮑叔傅公子小白,斉公孫無知殺襄公,公子糾奔魯,小白奔莒。斉人誅無知迎公子糾於魯,公子糾与小白争入,管仲射小白,中其帯鈎小白佯死,遂先入,是為斉桓公。公子糾死,管仲奔魯,桓公立国定,使人迎管仲於魯,遂立以為仲父,委国而聴之,九合諸侯,一匡天下,為五伯長。
書き下し
管仲齊の公子糾に傅たり。鮑叔公子小白に傅たり。齊の公孫無知襄公を殺す。公子糾は魯に奔り、小白は莒に奔る。齊人無知を誅し、公子糾を魯に迎う。公子糾と小白と爭いて入る。管仲小白を射て、其の帶鉤に中つ。小白死せるを佯り、遂に先に入る。是れ齊の桓公爲り。公子糾死し、管仲魯に奔る。桓公立ちて國定まり、人をして管仲を魯に迎えしむ。遂に立てて以て仲父と爲し、國を委ねて之に聽く。九たび諸侯を合わせ、一たび天下を匡し、五伯の長と爲る。
現代語訳
管仲は斉の公子糾の傅役であった。鮑叔は公子小白の傅役であった。斉の公孫無知が襄公を殺した。公子糾は魯に逃げ、小白は莒に逃げた。斉の人は無知を誅し、公子糾を魯から迎えようとした。公子糾と小白は争って入国しようとした。管仲は小白を射て、その帯留めに当てた。小白は死んだふりをして、そのまま先に入った。これが斉の桓公である。公子糾は死に、管仲は魯へ逃げた。桓公が立って国が定まると、人をやって管仲を魯から迎えさせた。そして立てて仲父とし、国を委ねてその言に従った。九度諸侯を集め、ひとたび天下を正し、五覇の長となった。
解説
百三十四字で、殺されかけた相手を宰相にするまでが書かれています。矢が当たった場所まで具体的です。管仲は小白を射て、その帯留めに当てた。その後の処置が一行だけ。人をやって管仲を魯から迎えさせた。理由も経緯も書かれていません。書かれているのは結果です。国を委ねてその言に従った。過去に何をされたかと、これから何ができるかを切り離した人事の、いちばん短い記録です。
この章句が説くこと
管仲斉の公子糾に傅たり鮑叔公子小白に傅たり管仲小白を射て其の帯鉤に中つ小白死せるを佯り遂に先に入る是れ斉の桓公為り遂に立てて以て仲父と為し国を委ねて之に聴く人事遺恨
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