新序 / 雜事第二
昔者,唐虞崇舉九賢,布之於位,而海内大康,要荒來賓,麟鳯在郊。商湯用伊尹,而文武用太公閎夭,成王任周召,而海内大治,越裳重譯,祥瑞並降,遂安千載。皆由任賢之功也。無賢臣,雖五帝三王,不能以興。
新字:昔者,唐虞崇舉九賢,布之於位,而海内大康,要荒来賓,麟鳳在郊。商湯用伊尹,而文武用太公閎夭,成王任周召,而海内大治,越裳重訳,祥瑞並降,遂安千載。皆由任賢之功也。無賢臣,雖五帝三王,不能以興。
書き下し
昔者、唐虞九賢を崇め舉げ、之を位に布く。而して海内大いに康く、要荒來たり賓す。麟鳳郊に在り。商湯は伊尹を用い、文武は太公・閎夭を用い、成王は周・召に任ず。而して海内大いに治まり、越裳譯を重ね、祥瑞並び降り、遂に千載を安んず。皆な賢に任ずるの功に由るなり。賢臣無くんば、五帝三王と雖も、以て興る能わず。
現代語訳
昔、堯と舜は九人の賢者を尊んで挙げ、これを位に配した。そして天下は大いに安らかになり、遠い辺境の地からも来朝した。麒麟と鳳凰が郊外に現れた。商の湯王は伊尹を用い、文王・武王は太公望と閎夭を用い、成王は周公・召公に任せた。そして天下は大いに治まり、越裳の国は通訳を重ねてやって来て、めでたいしるしが次々に降り、ついに千年の安泰をもたらした。いずれも賢者に任せた功による。賢臣がいなければ、五帝や三王であっても、興すことはできない。
解説
巻二の書き出しに置かれた総論です。並べられているのは、堯舜・湯・文武・成王という理想の君主ばかり。ところが数えているのは君主の徳ではありません。いずれも賢者に任せた功による。そして最後の一行が、この巻ぜんぶの前提になります。賢臣がいなければ、五帝や三王であっても、興すことはできない。どんなに優れた人でも一人ではできない、と言い切ってから、この後に具体例が並びます。
この章句が説くこと
唐虞九賢を崇め舉げ之を位に布く而して海内大いに康し商湯は伊尹を用い文武は太公・閎夭を用い成王は周・召に任ず皆な賢に任ずるの功に由るなり賢臣無くんば五帝三王と雖も以て興る能わず人材任せる
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