呻吟語 / 外篇・詞章・羶を慕ひ腥に附く
愁紅怨綠,是兒女語,對白抽黃,是騷墨語,歎老嗟卑,是寒酸語,慕羶附腥,是乞丐語。
新字:愁紅怨綠,是児女語,対白抽黄,是騷墨語,嘆老嗟卑,是寒酸語,慕羶附腥,是乞丐語。
書き下し
紅を愁ひ綠を怨むは、是れ兒女の語なり。白に對し黃を抽くは、是れ騷墨の語なり。老を歎じ卑を嗟くは、是れ寒酸の語なり。羶を慕ひ腥に附くは、是れ乞丐の語なり。
現代語訳
紅を愁い緑を怨むのは、子女の言葉です。白に対し黄を抜き出すのは、詩人の言葉です。老いを嘆き身分の低さを嘆くのは、貧書生の言葉です。脂の匂いを慕い生臭さに寄るのは、乞食の言葉です。
解説
退けるべき詩風を、四つの人物像で名指します。花の色を愁う子女の語、対句の技巧に凝る詩人の語、老いと不遇を嘆く貧書生の語、権勢に寄る乞食の語。どれも実際の身分ではなく、言葉の卑しさで呼ばれています。とくに最後の一つが厳しく、権力にすり寄る文を乞食の言葉と断じています。どれも身分ではなく、言葉の卑しさで呼ばれます。とくに最後が厳しく、権勢に寄る文が名指されます。
この章句が説くこと
児女騒墨寒酸乞丐退ける
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