呻吟語 / 外篇・廣喻・蠶に賦する一聯
賦蠶一聯:苟絲綸之既盡,雖鼎鑊其奚辭。
新字:賦蠶一聯:苟糸綸之既尽,雖鼎鑊其奚辞。
書き下し
蠶に賦する一聯。「苟しくも絲綸の既に盡くれば、鼎鑊と雖も其れ奚ぞ辭せん」。
現代語訳
蚕を詠んだ対句。糸をすっかり吐き尽くしてしまえば、釜茹でにされようと、どうして辞退するでしょうか。
解説
蚕を詠んだ対句です。糸を吐き尽くした後は、煮られても構わないと詠みます。尽くすことと身の末路が、一句のうちに置かれています。尽くし切ったからこそ惜しむものが無いという構えで、前に出てきた、赤心は骨が朽ちても鮮やかだという句と同じ主題が、小さな虫に託された一段になっています。尽くし切ったからこそ、惜しむものがありません。小さな虫に、大きな主題が託された一段です。
この章句が説くこと
蚕糸尽くす鼎鑊末路
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