呻吟語 / 外篇・廣喻・撻つ者は梃なり
撻人者梃也,而受撻者不怨梃,殺人者刃也,而受殺者不怨刃。
書き下し
人を撻つ者は梃なり。而して撻を受くる者は梃を怨まず。人を殺す者は刃なり。而して殺を受くる者は刃を怨まず。
現代語訳
人を打つのは棒です。しかし打たれた者は棒を怨みません。人を殺すのは刃です。しかし殺された者は刃を怨みません。
解説
直接の加害物と、怨みの向かう先が違うことを示します。打たれても棒を怨まず、殺されても刃を怨みません。人はそれを使った者を見ているからです。道具として使われた側の責任と、使った側の責任が分けられているわけです。前に出てきた、権を与えるのを慎めという段と合わせると、使われる立場の危うさも読めます。使われる立場の危うさも、あわせて読み取れます。
この章句が説くこと
棒刃道具怨み使う者
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