呻吟語 / 外篇・廣喻・道は孤りにして成らず
被桐以絲,其聲兩相借也。道不孤成,功不獨立。
新字:被桐以糸,其声両相借也。道不孤成,功不独立。
書き下し
桐に被するに絲を以てすれば、其の聲は兩つながら相ひ借るなり。道は孤りにして成らず、功は獨りにして立たず。
現代語訳
桐の木に絲を張れば、その音は双方が互いに借り合っています。道は一人では成らず、功は一人では立ちません。
解説
琴の音が、桐と絲の両方から生まれると示します。どちらか一方では音になりません。互いに借り合っているという言い方が要点で、主と従の区別がありません。そこから道と功に広げられます。前に出てきた、天下の事は一人でするものではないという段と同じ主張が、楽器の作りから導かれた一段になっています。主と従の区別が無いのが、この比喩の要点です。
この章句が説くこと
桐糸琴相借道功
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