呻吟語 / 外篇・廣喻・直ちに原頭を指す
水千流萬派,始於一源,木千枝萬葉,出於一本;人千酬萬應,發於一心;身千病萬症,根於一髒。眩於千萬,舉世之大迷也;直指原頭,智者之獨見也。故病治一,而千萬皆除;政理一,而千萬皆舉矣。
新字:水千流万派,始於一源,木千枝万葉,出於一本;人千酬万応,発於一心;身千病万症,根於一髒。眩於千万,舉世之大迷也;直指原頭,智者之独見也。故病治一,而千万皆除;政理一,而千万皆舉矣。
書き下し
水は千流萬派なるも、一源に始まる。木は千枝萬葉なるも、一本に出づ。人は千酬萬應なるも、一心に發す。身は千病萬症なるも、一髒に根ざす。千萬に眩むは、舉世の大迷なり。直ちに原頭を指すは、智者の獨見なり。故に病は一を治めて、千萬皆な除かる。政は一を理めて、千萬皆な舉がる。
現代語訳
水は千も万も流れに分かれますが、一つの源から始まります。木は千も万も枝葉がありますが、一つの本から出ます。人は千も万も応対しますが、一つの心から発します。身は千も万も病の症状がありますが、一つの臓に根ざします。千万に目がくらむのは、世を挙げての大きな迷いです。まっすぐ源を指すのは、智恵ある者だけの見識です。だから病は一つを治せば千万がみな除かれ、政は一つを整えれば千万がみな立ち上がります。
解説
多くの現れが一つの源から出ていることを、四つの例で示します。水、木、人の応対、身の病。そして迷いと見識が対比されます。千万に目がくらむのが迷い、源を指すのが見識です。結論は明快で、一つを治せば千万が済む。症状ごとに手を打つのではなく、根に当たれという主張が、広喩篇の比喩で支えられています。根に当たれという主張が、比喩で支えられています。
この章句が説くこと
一源千万根迷い見識
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