呻吟語 / 外篇・廣喻・果下車に騏驥を駕す
以果下車駕騏驥,以盆池水養蛟龍,以小廉細謹繩英雄豪傑,善官人者笑之。
新字:以果下車駕騏驥,以盆池水養蛟竜,以小廉細謹縄英雄豪傑,善官人者笑之。
書き下し
果下車を以て騏驥を駕し、盆池の水を以て蛟龍を養ひ、小廉細謹を以て英雄豪傑を繩するは、善く人を官する者之を笑ふ。
現代語訳
小さな荷車に駿馬をつなぎ、盆ほどの池の水で蛟や龍を養い、小さな廉潔と細かな慎みで英雄豪傑を縛るのは、上手に人を用いる者が笑うところです。
解説
器と中身の不釣り合いを、三つ並べます。小さな荷車に駿馬、盆の水に龍、細かな規則に英雄。どれも入れ物が小さすぎて力が出せません。三つ目が本題で、細かな品行の基準で大きな人物を縛るなという主張です。前に出てきた、選考基準の細かさが大物を落とすという段と同じで、こちらは比喩で示されています。入れ物の小ささが、力を出させないという構図です。
この章句が説くこと
不釣り合い器駿馬細謹英雄
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