呻吟語 / 外篇・物理・速きなり
執火不焦指,輪圓不及下者,速也。
新字:執火不焦指,輪円不及下者,速也。
書き下し
火を執るも指を焦がさず、輪圓かにして下に及ばざるは、速きなり。
現代語訳
火を手に取っても指を焦がさず、輪が丸く回って下に着かないのは、速いからです。
解説
二つの現象を、速さという一語で説明します。火を素早く掴めば焼けず、輪が速く回れば下に着く暇がない。どちらも接している時間が短いからです。当たり前に見えますが、原因を一つに絞れているのが要点で、物理篇の観察らしい簡潔さがあります。速さが性質を変えるという気づきになっています。接している時間の短さが、性質を変えています。原因を一つに絞れているのが、この段の要点です。
この章句が説くこと
速さ時間火輪接触
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