呻吟語 / 外篇・物理・大風に聲無し
大風無聲,湍水無浪,烈火無燄,萬物無影。
新字:大風無声,湍水無浪,烈火無燄,万物無影。
書き下し
大風に聲無く、湍水に浪無く、烈火に燄無く、萬物に影無し。
現代語訳
大きな風には音が無く、速い流れには波が無く、烈しい火には炎が無く、万物には影がありません。
解説
極まった状態では、目や耳に付く現れが消えると示します。風も水も火も、強くなれば音や波や炎が見えなくなる。そして万物には影が無いと結ばれます。中途半端なときに現れが目立つのだ、という逆説です。前に出てきた、明るい人の明るさは身を保てないという段や、雅な士に奇名は無いという段と同じ構図になっています。中途半端なときこそ、現れが目立つのです。
この章句が説くこと
極無声無浪無焔逆説
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