呻吟語 / 外篇・人情・多感を怕れず、愛感を怕る
不怕多感,只怕愛感。世之逐逐戀戀,皆愛感者也。
新字:不怕多感,只怕愛感。世之逐逐恋恋,皆愛感者也。
書き下し
多感を怕れず、只だ愛感を怕る。世の逐逐戀戀たるは、皆な愛感なる者なり。
現代語訳
感じることが多いのは恐れません。ただ感じることを愛するのを恐れます。世の中で追いかけ回し未練を残すのは、みな感じることを愛する者です。
解説
感受性の豊かさ自体は問題にしません。恐れるのは、感じること自体を好んでしまう状態です。そうなると、感じるために対象を追いかけるようになります。世の中で追いかけ回し未練を残す姿が、その例として挙げられます。目的と手段が入れ替わっているわけです。豊かに感じることと、感じたがることを分けた一段になっています。
この章句が説くこと
多感愛感逆転未練追いかけ
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