呻吟語 / 外篇・人情・爾我の二字
今人骨肉之好不終,只為看得爾我二字太分曉。
新字:今人骨肉之好不終,只為看得爾我二字太分暁。
書き下し
今人の骨肉の好の終はらざるは、只だ爾我の二字を看得ること太だ分曉なるが為なり。
現代語訳
今の人の肉親の交わりが最後まで続かないのは、ただお前と自分という二字をあまりにはっきり区別して見るからです。
解説
肉親の仲が続かない理由を、一点に絞ります。お前と自分の区別をはっきりさせすぎること。境界が明確になれば、取り分の計算が始まります。肉親でさえそうだということが、この段の重さです。境界を曖昧にしておくことが関係を保つという見方で、公私を厳しく分ける議論とは別の領域の話になっています。肉親でさえそうだ、という点にこの段の重さがあります。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
骨肉爾我境界取り分曖昧
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『政談』江戶町中並に武家屋敷の締りの事是によりて碁盤の目を盛る愚案の仕方は、武家屋敷も町方の如く一町々々に木戸を付け木戸番を置き、一町々々肝煎を仰せ付られ諸事をまうし合はせ、弃もの等これ有ときは、木戸を打たせ、夜中ならばひやうし木又は竹のつゝを吹するやうにすべし、当時辻番と云ふものありて何の用に立たぬ、をのれ〳〵又は割合にて辻番のものいりを出す、このものいりにては、木戸を付け木戸番を置くことは大かた成るべきなり、町も御堀端には木戸なし、是も木戸を付けたきなり、江戸はづれ田舎へ取り付く境目にも、木戸を付けたきことなり、和漢の古法かくの如し、総して夜行を禁ずる事古法なり、都のはづれ田舎へとりつく所は、外郭とて元来堀をほり、土手をつくこと武備の一つなり、それほどになくとも木戸を付けて境すべきことなり、元来この境も立ざる故、いづ方までが江戸の内にて、是より田舎なりと云ふ境なく、民のこゝろまゝに、家を建つゞくる故、江戸の広さ年々に広まり行き、誰許すともなく、奉行御役人にも一人として心付く人もなくて、いつの間にか北は千住、南は品川まで家つゞきになりたるなり、これ亦古法を知らざる誤りなり、
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『新書』壹通天子長安に都し、而して淮南の東南の辺を以て奉地と為す。道に弥ること数千、軽がるしく輸致せず。郡或いは乃ち諸侯を越えて免侯の地有り、遠方に於いて調均しく発徴するも、又た且つ必ず同じ。大国は小国を包みて境と為し、小国は大国を闊して都と為す。小大駁躒し、遠近衰うる無し。天子諸侯の封畔の経無きや、至りて無状なり。藩国を以て彊敵に資し、列侯を以て篡夫に餌す、至りて得ざるなり。陛下奈何ぞ久しく此を正さざる。
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『学問のすゝめ』六編・国法の貴きを論ず・指一本を賊の身に加うることをも許さず罪人を罰するは政府に限りたる権なり、私の職分にあらず。ゆえに私の力にてすでにこの強盗を取り押え、わが手に入りしうえは、平人の身としてこれを殺しこれを打擲すべからざるはもちろん、指一本を賊の身に加うることをも許さず、ただ政府に告げて政府の裁判を待つのみ。もしも賊を取り押えしうえにて、怒りに乗じてこれを殺し、これを打擲することあれば、その罪は無罪の人を殺し、無罪の人を打擲するに異ならず。譬えば某国の律に、「金十円を盗む者はその刑、笞一百、また足をもって人の面を蹴る者もその刑、笞一百」とあり。しかるにここに盗賊ありて、人の家に入り金十円を盗み得て出でんとするとき、主人に取り押えられ、すでに縛られしうえにて、その主人なおも怒りに乗じ足をもって賊の面を蹴ることあらん、しかるときその国の律をもってこれを論ずれば、賊は金十円を盗みし罪にて一百の笞を被り、主人もまた平人の身をもって私に賊の罪を裁決し足をもってその面を蹴りたる罪により笞うたるること一百なるべし。国法の厳なることかくのごとし。人々恐れざるべからず。
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論語・八佾篇林放礼の本を問う。子曰く、「大なるかな問いや。礼は其の奢らんよりは、寧ろ倹せよ。喪は其の易めんよりは、寧ろ戚めよ。」
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