呻吟語 / 外篇・人情・公道の敵
勢、利、術、言,此四者公道之敵也。炙手可熱則公道為屈,賄賂潛通則公道為屈,智巧陰投則公道為屈,毀譽肆行則公道為屈。世之冀幸受誣者,不啻十五也,可慨夫!
新字:勢、利、術、言,此四者公道之敵也。炙手可熱則公道為屈,賄賂潜通則公道為屈,智巧陰投則公道為屈,毀誉肆行則公道為屈。世之冀幸受誣者,不啻十五也,可慨夫!
書き下し
勢・利・術・言、此の四者は公道の敵なり。炙手熱す可ければ則ち公道屈と為り、賄賂潛かに通ずれば則ち公道屈と為り、智巧陰かに投ずれば則ち公道屈と為り、毀譽肆に行はるれば則ち公道屈と為る。世の冀幸誣を受くる者は、啻だに十の五のみならず。慨す可きかな。
現代語訳
勢いと利と術と言葉、この四つは公道の敵です。手を炙るほど熱い勢いがあれば公道は屈し、賄賂がひそかに通れば公道は屈し、智恵と巧みさが陰から投じられれば公道は屈し、そしりと誉れが思うままに行われれば公道は屈します。世に幸運を望んで言いがかりを受ける者は、十のうち五どころではありません。嘆くべきことです。
解説
公道を屈させるものを、四つ挙げます。勢い、賄賂、陰の工作、そして毀誉。前の三つは仕掛ける側の力ですが、最後の毀誉は言葉だけです。それでも同じ重さで並べられているのが要点で、評判が公道を曲げる力を持つとされます。そして被害の多さが数字で示され、十のうち五を超えると言われます。評判が公道を曲げる力を持つ、とされています。被害の多さが、数字で具体的に示されました。
この章句が説くこと
公道勢利術言賄賂毀誉被害
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