呻吟語 / 外篇・人情・事變の識は難しと為す
有人情之識,有物理之識,有事體之識,有事勢之識,有事變之識,有精細之識,有闊大之識。此皆不可兼也,而事變之識為難,闊大之識為貴。
新字:有人情之識,有物理之識,有事体之識,有事勢之識,有事変之識,有精細之識,有闊大之識。此皆不可兼也,而事変之識為難,闊大之識為貴。
書き下し
人情の識有り、物理の識有り、事體の識有り、事勢の識有り、事變の識有り、精細の識有り、闊大の識有り。此れ皆な兼ぬ可からざるなり。而して事變の識は難しと為し、闊大の識は貴しと為す。
現代語訳
人の情についての識見があり、物の理についての識見があり、事の本体についての識見があり、事の勢いについての識見があり、事の変化についての識見があり、細かさの識見があり、広さの識見があります。これらはみな兼ねられません。そして変化の識見は難しく、広さの識見は貴い。
解説
識見を七つに分類します。人情、物理、事体、事勢、事変、精細、闊大。そしてすべては兼ねられないと断られます。ここが要点で、識見も一種の専門だということです。そのうえで二つが選ばれます。難しいのは変化を読む識見、貴いのは広さの識見。難しさと貴さが別の項目に割り当てられているのも興味深いところです。識見も一種の専門だ、という捉え方になっています。
この章句が説くこと
識七分類兼ねられない事変闊大
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