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呻吟語 / 外篇・人情・樂しむ所無く苦しむ所有らば

無所樂有所苦,即父子不相保也,而況民乎?有所樂無所苦,即戎狄且相親也,而況民乎?

新字:無所楽有所苦,即父子不相保也,而況民乎?有所楽無所苦,即戎狄且相親也,而況民乎?

書き下し

樂しむ所無く苦しむ所有らば、即ち父子も相ひ保たざるなり。而るに況んや民をや。樂しむ所有りて苦しむ所無くんば、即ち戎狄も且つ相ひ親しむなり。而るに況んや民をや。

現代語訳

楽しむところが無く苦しむところがあれば、父子でさえ互いを保てません。まして民ならなおさらです。楽しむところがあり苦しむところが無ければ、異民族でさえ互いに親しみます。まして民ならなおさらです。

解説

人情篇の冒頭に、条件と関係の話を置きます。楽が無く苦しみがあれば、最も近い父子でさえ壊れる。楽があり苦しみが無ければ、最も遠い異民族でさえ親しむ。関係の遠近より、置かれた条件のほうが強いということです。人情を論じる篇の入口として、情が条件に左右されることが先に示されています。情が条件に左右されることが、先に示されています。篇の入口として、置かれるにふさわしい一段です。

この章句が説くこと

苦楽条件父子戎狄関係

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