呻吟語 / 外篇・治道・驛遞に發示す
發示驛遞:「痛蒼赤食草飯沙,安忍吸民膏以縱口腹;睹閭閻賣妻鬻子,豈容窮物力而擁車徒。」
新字:発示駅逓:「痛蒼赤食草飯沙,安忍吸民膏以縦口腹;睹閭閻売妻鬻子,豈容窮物力而擁車徒。」
書き下し
驛遞に發示す。「蒼赤の草を食らひ沙を飯するを痛む。安んぞ民膏を吸ひて以て口腹を縱にするに忍びんや。閭閻の妻を賣り子を鬻ぐを睹る。豈に物力を窮めて車徒を擁するを容れんや」。
現代語訳
宿駅に出した告示。民が草を食べ砂を飯とするのを痛みます。どうして民の脂を吸って口と腹を思うままにするのに忍びられるでしょうか。町や村で妻を売り子を売るのを見ます。どうして物の力を窮めて車と供回りを従えることを許せるでしょうか。
解説
宿駅に出した告示です。上下とも、民の窮状を先に置いてから自分の享受を問う形になっています。草と砂を食べる民がいるのに口と腹を満たせるか、妻子を売る家があるのに車と供回りを従えられるか。前に出てきた、自分たちの浪費を七つ数えた段と同じ主張が、実際の告示として掲げられた形です。自分の享受を、民の窮状の後に置く構成です。実際の告示として掲げられたことに、重みがあります。
この章句が説くこと
駅逓告示民膏車徒対比
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