呻吟語 / 外篇・治道・頓と漸
天下之勢,頓可為也,漸不可為也。頓之來也驟,漸之來也遠。頓之著力在終,漸之著力在始。
新字:天下之勢,頓可為也,漸不可為也。頓之来也驟,漸之来也遠。頓之著力在終,漸之著力在始。
書き下し
天下の勢ひは、頓は為す可きなり、漸は為す可からざるなり。頓の來たるや驟なり、漸の來たるや遠し。頓の力を著くるは終はりに在り、漸の力を著くるは始めに在り。
現代語訳
天下の勢いは、急なものは手を打てますが、じわじわしたものは手を打てません。急なものは来方が速く、じわじわしたものは来方が遠い。急なものに力を入れるのは終わりであり、じわじわしたものに力を入れるのは始めです。
解説
急とじわじわを、三つの角度で対比します。手を打てるか、来方の速さ、力を入れる時点。急なものは終わりで対処でき、じわじわしたものは始めでしか対処できません。だから手を打てないと言われるわけです。前に出てきた、じわじわ進むものを聖人だけが恐れるという段の、対処法としての要約になっています。手を打てる時点が、性質によって違うということです。
この章句が説くこと
頓漸対処時点始終速さ
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『呻吟語』外篇・世運・頓は終に力を著け、漸は始めに力を著く天下の勢は頓は為す可きも、漸は為す可からず。頓の來たるや驟驟にして多く根無し。漸の來たるや深深にして則ち撼かし難し。頓は力を著くること終に在り、漸は力を著くること始めに在り。
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『呻吟語』外篇・治道・其の由りて來たる所は漸なり人情の忽せにし易き所は、漸に如くは莫し。天下の大いに畏る可きは、漸に如くは莫し。漸の始めや、君子と雖も以て意と為さず。其の當に防ぐべしと謂ふ者有るも、君子と雖も亦た以て迂と為す。其の極めて重く反らざるの勢ひは、天地聖人も亦た之を如何ともする無きを知らざるなり。其の由りて來たる所の者は漸なり。
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