呻吟語 / 外篇・世運・頓は終に力を著け、漸は始めに力を著く
天下之勢頓可為也,漸不可為也。頓之來也驟驟多無根,漸之來也深深則難撼。頓著力在終,漸著力在始。
新字:天下之勢頓可為也,漸不可為也。頓之来也驟驟多無根,漸之来也深深則難撼。頓著力在終,漸著力在始。
書き下し
天下の勢は頓は為す可きも、漸は為す可からず。頓の來たるや驟驟にして多く根無し。漸の來たるや深深にして則ち撼かし難し。頓は力を著くること終に在り、漸は力を著くること始めに在り。
現代語訳
天下の勢いは、急に来たものなら何とかできますが、次第に来たものはどうにもなりません。急に来るものは慌ただしく、たいてい根がありません。次第に来るものは深く深く入り込んで、揺るがせません。急なものには終わりに力を入れ、次第のものには初めに力を入れます。
解説
急変と漸変で、対処の可否と時期を分けます。急変は根が無いので対処でき、漸変は深く入り込むので手に負えない。だから力を入れる時期も逆になります。急変には終わりに、漸変には初めに。恐るべきはゆっくり来るもので、しかもそれは気づいた時には遅い。危機管理の要所を示した一段です。恐るべきはゆっくり来るもので、気づいた時には遅いのです。
この章句が説くこと
急変漸変時期根危機
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