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呻吟語 / 外篇・治道・治體調停の中策

新法非十有益於前,百無慮於後,不可立也。舊法非於事萬無益,於理大有害,不可更也。要在文者實之,偏者救之,敝者補之,流者反之,怠廢者申明而振作之。此治體調停之中策,百世可循者也。

新字:新法非十有益於前,百無慮於後,不可立也。旧法非於事万無益,於理大有害,不可更也。要在文者実之,偏者救之,敝者補之,流者反之,怠廃者申明而振作之。此治体調停之中策,百世可循者也。

書き下し

新法は十は前に益有り、百は後に慮ひ無きに非ずんば、立つ可からざるなり。舊法は事に萬に益無く、理に大いに害有るに非ずんば、更む可からざるなり。要は文なる者は之を實にし、偏なる者は之を救ひ、敝なる者は之を補ひ、流なる者は之を反し、怠廢なる者は申明して之を振作するに在り。此れ治體調停の中策にして、百世循ふ可き者なり。

現代語訳

新しい法は、十は前に益があり百は後に心配が無いというのでなければ、立ててはいけません。古い法は、事に万に一つも益が無く理に大きな害があるというのでなければ、改めてはいけません。要は、形だけのものを実にし、偏ったものを救い、傷んだものを補い、流れたものを戻し、怠り廃れたものを明らかにして立て直すことにあります。これが治の体を調える中策で、百世にわたって従えるものです。

解説

新設と廃止に、それぞれ高い基準を置きます。新法は十の益と百の安心、旧法は万に一つの益も無いこと。どちらも極端な条件で、要するにめったに動かすなということです。そのうえで、実際にやるべき五つが示されます。実にする、救う、補う、戻す、立て直す。どれも既存のものへの手入れで、これが中策とされています。めったに動かすな、という含みが読めます。

この章句が説くこと

新法旧法基準手入れ中策

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