呻吟語 / 外篇・治道・事の當に因るべき有り
為政者貴因時。事在當因,不為後人開無故之端;事在當革,不為後人長不救之禍。
新字:為政者貴因時。事在当因,不為後人開無故之端;事在当革,不為後人長不救之禍。
書き下し
政を為す者は時に因るを貴ぶ。事の當に因るべき在らば、後人の為に無故の端を開かず。事の當に革むべき在らば、後人の為に不救の禍を長ぜず。
現代語訳
政治を行う者は時に従うことを貴びます。事に従うべきものがあれば、後の人のために理由の無い端を開きません。事に改めるべきものがあれば、後の人のために救えない禍を育てません。
解説
時に従うことを貴びながら、二つの条件を付けます。従うときは、後の人に余計な端を開かないこと。改めるときは、後の人に救えない禍を残さないこと。どちらも判断の基準が後の人に置かれているのが要点です。今の都合ではありません。前に出てきた、じわじわ進むものが最も恐ろしいという段と同じ時間感覚が働いています。

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本の中身を見るこの章句が説くこと
因時後の人端禍基準
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