呻吟語 / 外篇・治道・弊端を未だ開かざるの先に禁ず
弊端最不可開,弊風最不可成。禁弊端於未開之先易,挽弊風於既成之後難。識弊端而絕之,非知者不能;疾弊風而挽之,非勇者不能。聖王在上,誅開弊端者以徇天下,則弊風自革矣。
新字:弊端最不可開,弊風最不可成。禁弊端於未開之先易,挽弊風於既成之後難。識弊端而絶之,非知者不能;疾弊風而挽之,非勇者不能。聖王在上,誅開弊端者以徇天下,則弊風自革矣。
書き下し
弊端は最も開く可からず、弊風は最も成す可からず。弊端を未だ開かざるの先に禁ずるは易く、弊風を既に成るの後に挽くは難し。弊端を識りて之を絕つは、知者に非ずんば能はず。弊風を疾みて之を挽くは、勇者に非ずんば能はず。聖王上に在らば、弊端を開く者を誅して以て天下に徇へば、則ち弊風自ら革まらん。
現代語訳
弊害の端は最も開いてはならず、弊害の風は最も成してはなりません。弊害の端をまだ開かないうちに禁じるのは易しく、弊害の風がすでに成った後に引き戻すのは難しい。弊害の端を見分けて断つのは、知者でなければできません。弊害の風を憎んで引き戻すのは、勇者でなければできません。聖王が上にあれば、弊害の端を開いた者を誅して天下に示せば、弊害の風は自ずと改まります。
解説
弊害を、端と風の二段で捉えます。端は始まり、風は広まった状態。そして難易度と必要な資質が対応づけられます。端を断つのは易しいが知者が要り、風を引き戻すのは難しく勇者が要る。見分ける力と押し返す力です。最後に処方が示されます。端を開いた者を罰して示せば風が改まる。起点を罰することで、広がりを止める形です。
この章句が説くこと
弊端弊風知者勇者起点
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