呻吟語 / 内篇・應務・鬱して內潰するは外決に如かず
禍之成也必有漸,其激也奮於積。智者於其漸也絕之,於其積也消之,甚則決之。決之必須妙手,譬之瘍然,鬱而內潰,不如外決;成而後決,不如早散。
新字:禍之成也必有漸,其激也奮於積。智者於其漸也絶之,於其積也消之,甚則決之。決之必須妙手,譬之瘍然,鬱而内潰,不如外決;成而後決,不如早散。
書き下し
禍の成るや必ず漸有り、其の激するや積に奮ふ。智者は其の漸に於て之を絕ち、其の積に於て之を消し、甚だしければ則ち之を決す。之を決するには必ず妙手を須ふ。之を瘍に譬ふれば然り。鬱して內に潰るるは、外に決するに如かず。成りて後に決するは、早く散ずるに如かず。
現代語訳
禍が成るには必ず段階があり、それが激するのは積み重なりから出ます。智者は段階のうちに断ち、積み重なりのうちに消し、ひどければ切り開きます。切り開くには必ず巧みな手が要ります。腫れ物にたとえれば同じです。内に籠もって潰れるのは、外に切り開くのに及びません。腫れきってから切るのは、早く散らすのに及びません。
解説
禍の処置を三段で示します。段階のうちに断つ、積み重なりを消す、ひどければ切り開く。そして腫れ物の比喩で、内に籠もらせるより外に出すほうがよく、腫れきってから切るより早く散らすほうがよいと説きます。早期の処置が最上で、切開は最後の手段。しかもそれには腕が要るという但し書きが添えられています。早期の処置が最上で、切開は最後の手段なのです。
この章句が説くこと
早期腫れ物切開段階処置
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