呻吟語 / 外篇・治道・法に定まり有りて持循す
法有定而持循之不易,則下之耳目心志習而上逸。無定,則上之指授口頰煩而下亂。
新字:法有定而持循之不易,則下之耳目心志習而上逸。無定,則上之指授口頰煩而下乱。
書き下し
法に定まり有りて之を持循して易へずんば、則ち下の耳目心志習ひて上逸なり。定まり無くんば、則ち上の指授口頰煩はしくして下亂る。
現代語訳
法に定まりがあってそれを守り続け変えなければ、下の耳目も心も慣れて、上は楽になります。定まりが無ければ、上の指図や口出しが煩わしくなり、下は乱れます。
解説
法を変えないことの効果を、上下それぞれで示します。定まっていれば下が慣れ、上は口を出さずに済む。定まっていなければ、上は指図を重ね、それでも下は乱れます。上の忙しさが、法の不安定さから生まれるという構図です。前に出てきた、制度をしばしば変えれば民の災いが果てしないという段と同じ主張が、上の労力という角度から述べられています。
この章句が説くこと
定法持循慣れ上の労乱れ
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