呻吟語 / 外篇・治道・一變すれば則ち人人覬覦を生ず
故常不至大壞極敝,只宜調適,不可輕變,一變則人人生覬覦。
新字:故常不至大壊極敝,只宜調適,不可軽変,一変則人人生覬覦。
書き下し
故に常は大いに壞れ極めて敝するに至らずんば、只だ宜しく調適すべく、輕く變ず可からず。一たび變ずれば則ち人人覬覦を生ず。
現代語訳
だから常は大きく壊れきわめて傷むところまで至らなければ、ただ調節すべきで、軽々しく変えてはいけません。ひとたび変えれば、人々がみな覬覦の心を起こします。
解説
前の段の常を受けて、変えない原則を示します。大きく壊れるまでは調節にとどめる。理由は一つで、変えれば人々が覬覦の心を起こすからです。一度変わると分かれば、次は自分に有利にできると誰もが考えます。当然だと思っていたものが、交渉の対象に変わるわけです。次の段で、その後に何が起こるかが具体的に描かれます。
この章句が説くこと
常不変調節覬覦交渉
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