呻吟語 / 外篇・治道・他の地步は原と自ら逶迤たり
二帝三王功業,原不難做,只是人不曾理會。譬之遙望萬丈高峰,何等巍峨,他地步原自逶迤,上面亦不陡峻,不信只小試一試便見得。
新字:二帝三王功業,原不難做,只是人不曽理会。譬之遥望万丈高峰,何等巍峨,他地歩原自逶迤,上面亦不陡峻,不信只小試一試便見得。
書き下し
二帝三王の功業は、原と做し難きに非ず。只だ是れ人曾て理會せざるのみ。之を譬ふるに遙かに萬丈の高峰を望むに、何等の巍峨ぞ。他の地步は原と自ら逶迤たり。上面も亦た陡峻ならず。信ぜずんば只だ小しく一試みれば便ち見得ん。
現代語訳
二帝三王の事業は、もともと難しいものではありません。ただ人が理解しようとしないだけです。譬えれば、遠くから万丈の高峰を望めば、なんと険しく見えることか。しかしその道のりはもともとゆるやかに巡っていて、上のほうも急ではありません。信じないなら、少し試してみればすぐ分かります。
解説
聖王の事業を、遠くから見るから険しく見えるのだと言います。実際の道のりはゆるやかに巡っていて、上のほうも急ではない。距離が難しさを作っているという見方です。そして最後に、試してみればすぐ分かると促されます。理屈で説得するのではなく、一歩を勧める形で締められており、手が届かないものではないと示した一段になっています。
この章句が説くこと
高峰遠望道のり試す錯覚
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