呻吟語 / 外篇・治道・寧ろ寬なること些兒
為政者,立科條,發號令,寧寬些兒,只要真實行,永久行。若法極精密,而督責不嚴,綜核不至,總歸虛彌,反增煩擾。此為政者之大戒也。
新字:為政者,立科条,発号令,寧寛些児,只要真実行,永久行。若法極精密,而督責不厳,綜核不至,総帰虚弥,反增煩擾。此為政者之大戒也。
書き下し
政を為す者は、科條を立て、號令を發するに、寧ろ寬なること些兒、只だ真實に行ひ、永久に行ふを要す。若し法極めて精密にして、督責嚴ならず、綜核至らずんば、總て虛彌に歸し、反つて煩擾を增す。此れ政を為す者の大戒なり。
現代語訳
政治を行う者が条文を立て号令を発するときは、むしろ少しゆるやかにして、ただ本当に行い、永く行うことが必要です。もし法がきわめて精密でも、監督と責任追及が厳しくなく、照らし合わせが行き届かなければ、すべて空虚な取り繕いに帰し、かえって煩わしさを増します。これが政治を行う者の大きな戒めです。
解説
制度を作るときの指針を示します。精密さより、実際に行われることと続くことを優先せよ、と。だから少しゆるやかでよい。理由は明快で、精密な法も運用が伴わなければ空文になり、煩わしさだけが残るからです。前に出てきた、法を行うのが厳しくなければ無いほうがましだという段と組で読むと、作る側と運用する側の両方に同じ基準が当てられていると分かります。
この章句が説くこと
寛やか実行永続精密空文
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